先日シアトルマリナーズのイチロー選手が引退されました。
僕が子供の頃から野球界を象徴する選手として活躍されてきたレジェンドの引退は、とても感慨深いものがありました。

イチロー選手の魅力は、そのプレーはもちろんですが、1つ1つの言動であり、生き様であるかと思います。それは野球という枠組みを超えて、ビジネスの世界に生きる人間としても大変大きな影響を受けました。今日はイチロー選手について考えさせられた多くの事の中で、2つをピックアップして残しておきたいと思います。


1.小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています
これは僕がインドネシアで起業してからずっとイチロー選手の写真と共にデスクトップの壁紙にして自分に言い聞かせてきた言葉です。

誰もが大きなことをしたい、とんでもないことをしたい、そう思うでしょう。
でも大きなことを成し遂げるには、小さな積み重ねしかない
まぐれでホームランを打つことは出来ても、それを続けることは出来ない。
年間262安打を打ち、その1本1本を打つために日々のトレーニング、試合前の準備を地道に積み重ねてきたイチロー選手の言葉には重みがあります。

僕もついつい焦って早く会社を大きくしたい、一発当てたい、と思ってしまうことがあります。その度にこの言葉を思い返して、日々の小さな積み重ねを大事にするようにリマインドしています。

では経営者が、ビジネスマンが積み重ねる小さなこととは何なのでしょうか。
イチロー選手はアスリートなので、ストレッチをしたり、素振りをしたり、走り込みをしたり、フォームを調整したり、心身を鍛えることを積み重ねていくわけですが、我々ビジネスの世界で生きていく人間は、頭と心を鍛えていかなければなりません。

自分のビジョンを掲げ、それに向かって「お客様に向き合い」、「社員に向き合い」、「知識をアップデートし」、「考え方をアップデートし」、その学びのすべてを自社の成長の、ビジョンの実現の為に使い実行していく。お客様の不満を見逃さず、さらなる満足を追求し、社員の成長を促し、幸せを追求し、自分の知識、考え方も毎日少しずつ向上させていく。これらをサボってしまったり、出来なくなってしまったら、経営者としては失格、引退すべきだと思っています。これらを地道、愚直に繰り返していくことが大きなことをなしとげれる唯一の道だと信じています。



2.最低50歳まで現役
イチロー選手は常々「最低50歳までは現役」と宣言し、その言動でファンに夢と希望を与えてきました。

これまでも多くの偉大な記録を達成していますが、これからもまだまだ多くの記録を塗り替えてくれるのではないかと、ファンは期待していたでしょう。
今回45歳で引退を決断されたイチロー選手に対して、「なんだ50歳までやらないんじゃないか」、「言ってることと違うじゃないか」と思った方もいらっしゃるでしょう。

僕も最初は残念でしたし、もっとやって欲しかったと思いました。しかし一方でイチロー選手が常に高い目標、夢を掲げて、その実現に向かって日々努力をしてきたことで、多くの事を成し遂げてこられたのだと気づきました。
つまり、小さな目標を掲げて100%達成するよりも、大きな達成不可能と思われるような目標を掲げて、それを80%だけでも達成できたほうが、結果的には大きなことが成し遂げられるということなんだろうと。そして周囲はその未達成を咎めるのではなく、達成してきたものをリスペクトします。

振り返ると僕はついつい達成不可能な目標を掲げるのを恐れ、達成できそうな小さな現実出来そうな目標を掲げるようになっていました。その目先の小さな現実に囚われることで、自分の思考まで小さくなっていたのです。目標を必達することは大切ですが、もっと大切なのは、高い目標を掲げ、そこに向かって努力すること。それによってイチロー選手のように大きなことが成し遂げられるのだと思います。


イチロー選手のように体で勝負をするアスリートには、どうしても体と時間の限界がありますが、ビジネスの世界ではもう少し長い目で現役生活を見ることが出来ます。
僕も大きな目標を掲げ、少しでも多くの事を達成できるように日々努力していきたいと思います。


イチロー選手、長い間おつかれさまでした。
そして多くの希望、学びを与えていただき、ありがとうございました。


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